連続テレビ小説「おちょやん」21週 千代ちゃん復活
つらい20週のあとのこの週。
防空壕のシーンを見て、いつか塚地さんが登場するんだろうと思ってけど、この週に。
超人気芸人の花車当郎として登場。
防空壕での掛け合いが忘れられず、ラジオドラマの相手役に千代を推薦する当郎。
NHK大阪放送局の人から居場所を聞いて、直接、千代のところへ出向き、相手役を引き受けてほしいと説得しはじめる。。。
このねえ、シーンがほんとに良かった。
秀逸だった。
千代が仕事から帰ってくると、居間のちゃぶ台の前にデ~~ンといる当郎。
「おかえりっっ!」と千代を笑顔で迎える。
そばには春子と栗子がニコニコ。
手元には、みかんがあって、休みなく口に運ばれている。
当郎が千代に相手役になってほしいと懇願してる間、ふたりはみかんをパクパク。
「ぜひ、お母ちゃん役を引き受けてほしい」と、千代に言っては断られ、
すると、すぐに引いて、春子や栗子を笑わせて、場を和ませる。
そして、再び、頼んでは千代に断れる。
すると、また春子と栗子に話をふって、笑わせる。
春子はすっかりみかんを持ってきた当郎が好きになっていて、「まあ、まあ、みかんでもどうぞ!」と、千代の前にもみかんを置く。
すると、すかさず、「それ、僕が持ってきたみかんやないかあ~」とツッコミをいれて笑わせる当郎。
なんて、大阪らしい。(笑)
なんて大阪らしい話の運び方。
そして、千代の決意が頑なだとわかったら、、、でも、当郎、まだまだあきらめない。
「僕、ちょっとお腹がすいたなあ~」と言い出して、居間の水屋に見えている食べ物を指さして。
「あそこにおいしいもんが見えてますやんか。あれ、食べたいなあ~」と言い出す。
愛嬌満点の笑顔で。
「あそこにありますやんか?
おいしそうなん。
ごはんもらえます?
あとは、よそうだけっ」
この当郎を見て、あまりに懐かしくて泣きそうになった。
どこでだろ?
昔、こんなやりとりをよく見ていた気がする。
大阪らしい。
人懐っこい、言い方。
「あそこに見えてる、あれ、食べたいなあ~」がいいのよねえ。
人懐っこくて、かわいいの。
当郎が言うと、ほんとにかわいさ倍増するわ。
仲良くしたいなあ、もうちょっとここに居たいなあ~という気持ちを伝えてるの。
それをあの愛すべきキャラの当郎がいうから、めちゃめちゃ似合ってて。
もう丸い優しい雰囲気に包まれるのね。
はじめて会った人が、時間をかけて会話を進めるうちに、どんどんおウチに馴染んでいく。
雰囲気を探りながら、笑わせて、人懐っこく。
居間のド真ん中が和んで、よどんだ空気が入れ替わっていく。。。
芸人さんだからか、人柄なのか、わからないけど。
上手いよね。。。好かれる人だな。
前週の過酷な展開に、殺伐とした気分だったのに、一気にふわふわ心が軽くなった。
花車当郎、恐るべし!
塚地さん、恐るべし!
それから、栗子!
花籠の人だったのね。
千代が行方をくらました先に現れたのは、千秋楽の舞台を見に来ていたから。
あとをつけて、居ても立っても居られず千代に声をかけたのね。
筋が通って、スッキリしたよ。
栗子役の宮澤エマさん、老け役が上手い!!
主に舞台で活躍している女優さんらしいけど、これからどんどんドラマに出てほしい。
春子役で毎田暖乃ちゃんも再登場。
当郎の横で、クスクス笑ってる姿がとってもかわいかった。
このお茶の間のシーンは、いつまでも覚えてると思う。
忘れられないわ。
さて、来週は最終週。
次はその感想と、「おちょやん」の総括を書いてみるね。